CIDOO ABM084レビュー。ウレタン2層構造の安定した打鍵感で、仕事もゲームもこなせるキーボード【PR】

私が今まで使用してきた平型・メカニカルキーボードの中で、一番好きな打鍵感・打鍵音のキーボードを発見しました。
それが、今回紹介するCIDOO ABM084です。
その打鍵感の秘密は「PORONフォーム」と呼ばれる特殊なウレタンの2層構造。
これによって反響音もかなり少なく、心地よいタイピング音を奏でてくれます。

更に頑丈なホットスワップソケットが装備されていたり、LEDを細かく設定できたりと、耐久性・機能性も高め。
ゲーミング用途にも普段遣いにもバッチリなキーボードなので、メカニカルキーボードデビューにはピッタリな製品だと思います。

今回はEPOMAKER経由でサンプルをご提供いただきましたので、CIDOO ABM084のレビュー・メリットやデメリット、更にはタイピング動画もお届けいたします。

ぜひ最後までご覧くださいませ。


- キーキャップがPBT・昇華印刷なので、摩耗に強い
- PORONフォーム2層構造による、心地よい打鍵感
- ホットスワップソケットの安定性・耐久性が高い
- LEDカスタマイズが自由にできる
- レイヤー機能・キーコンビネーション機能が使用できない
- 技適が通っていない
- 配列のバリエーションは80%のみ


CIDOO ABM084とは?
CIDOO ABM084は、80%レイアウト・ホットスワップ対応のメカニカルキーボードです。


本記事はEPOMAKERより依頼いただいたのですが、メーカーはCIDOOでこれいかに?と思うかもしれません。
これらメーカーの関係は下記の通りです。
- CIDOO:ABM084を製造・販売するメーカー(中国)
- EPOMAKER :ABM084の販売代理店
ということで、ABM084はCIDOO社のキーボードであり、それにEPOMAKERが自社製キースイッチを載せて販売している(※1)、という、そんな関係性でございます。
※1:キースイッチは他にもTTC社・Kailh社・Geteron社製のものから選択可能。後述。
CIDOO ABM084の特徴
特徴は下記の通り。
- 80%レイアウト(テンキーレス)
- 19種類のRBGバックライト+キー毎に自由なライティング
- 専用ソフトにてキーマップ変更可能
- Mac/Win対応
- 3/5ピン対応のTTCカスタムEスポーツソケット
- KDAプロファイル・PBTキーキャップ
- Nキーロールオーバー
本キーボードで特異的な部分は、TTCカスタムEスポーツソケットです。
ソケットとは:キースイッチを差し込む部分。
このソケットは他社製のソケットに比べ、安定性が46%高いとのこと。



何を持って46%かの資料は出てきませんでしたが…。
更に、本ソケットは約10,000回のスイッチ交換が可能なんです。
自作キーボードでメジャーどころのKailh Switch Socketは約5,000回なので、その倍交換が可能という、要するにかなり頑丈なソケットが用いられています。


スペック的には、どちらかといえばゲーミング要素に振った印象です。
ただ、使用感的には普段遣いにも全く問題なく、寧ろ高い静音性・しっかりした造りなので、バリバリビジネス用途に使用できるキーボードかと思います。
CIDOO ABM084のスペック
詳細スペックは下記の通りです。
製品名 | CIDOO ABM084 |
---|---|
メーカー | CIDOO |
画像 | ![]() ![]() |
色 | 4種類(White,Green,Black,Grey Black) |
レイアウト | 80%(84キー) |
サイズ | 360×132×43mm |
キー素材 | PBT |
キープロファイル | KDA |
キースイッチ | 6種から選択(後述) |
ホットスワップ | 対応(3ピン・5ピン対応) |
接続 | USB-C, Bluetooth 5.0, 2.4GHz |
バッテリー | 充電式・3000mAh |
キーマップ変更 | 可能(専用ソフト使用) |
キーマップ変更ソフト対応OS | Windows |
Nキーロールオーバー | 対応 |
重さ | 約1kg |
CIDOO ABM084のスペックに沿ったレビュー
まずは、ABM084のスペックに沿ってレビューをしていきます。
付属品・デザイン・外観
付属品は下記の通り。
- マニュアル
- Type-Cケーブル
- キープラー(キーキャップ・スイッチ外し器具)
- 交換用キーキャップ
交換用キーキャップは、ポップなデザインでとってもかわいいです。ゲーム系ですね。


本体デザインは非常にシンプル。
個人的には、変にゴテゴテしていなくて好きです。この位シンプルだと、飽きが来なくて良いと思います。


裏面はこんな感じ。
四隅全てに滑り止めが付いているのはありがたいですね。


スタンドは二段階で調節が可能です。
どちらにも滑り止めが付いていて、細かい配慮が感じられます。




裏面右上部にはUSBドングルが差し込まれています。
本体に収納できるので、無くす心配がないのは嬉しい所ですね。




PCとの接続方法
PCとの接続方法は下記から選択できます。
- 有線(USB-Type C)
- Bluetooth(5.0):3機種
- USBドングル(ワイヤレス2.4GHz)
ただ、本機種は技適が通っていません。よって、基本的には有線で使用することになるかと思います。
技適とは:「技術基準適合証明」の略で、特定無線設備が電波法の技術基準に適合している証明のこと。要するに、この証明が取得できていない製品は、日本国内で無線接続を行ってはならない(電波法違反に抵触してしまう)。
今回は「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」より届出申請を行いましたので、特別に無線機能をレビューいたします。
まずは有線接続。端子は前述の通りUSB Type−Cです。
接続部分は本体左側に位置しています。


続いて無線接続。
Bluetoothは本体左のスイッチをOnにして、下記コマンドによって機器を使い分けることが可能です。
- Fn+Q:1台目
- Fn+W:2台目
- Fn+E:3台目


どの機器に接続しているかは、キーボード右下のインジケーターの色によって確認することが出来ます。色分けでわかるのは、結構便利でした。
- Bluetooth1:赤
- Bluetooth2:緑
- Bluetooth3:青


キー数・配列
キー数と配列は下記の通りです。
- キー数:84個(80%レイアウト)
- 配列:US配列
キー数は84個と、オーソドックスな80%レイアウトです。
テンキーレスとも呼ばれていますね。


また、キーとは別に2つのボタン・1つのノブが付いています。


これらのボタン・ノブの設定は2種類存在しており、ノブを長押しすることでそれら設定を切り替えて使用できます。
該当キー | 設定①:メディアモード | 設定②:バックライトモード |
---|---|---|
ボタン1 | 前の曲へ | カスタムバックライト1 |
ボタン2 | 次の曲へ | カスタムバックライト2 |
ノブ(回転) | 音量変更 | 明るさ変更 |
ノブ(押下) | ミュート | バックライトモードの変更 |
わざわざアプリケーションを噛ませないでバックライトモードを変更できるのは、楽で良いですね。
キーキャップ
キーキャップの素材・プロファイルは下記の通りです。
- キーキャップの素材:PBT
- キーキャップのプロファイル:KDA
キーキャップの素材のPBTとは「ポリブチレンテレフタレート」樹脂のこと。
主流素材はPBTとABSがありますが、PBTの方がテカりにくく劣化に強い、という特徴があります。
- ABS:安価で軽め・劣化するとテカる・ツルツル
- PBT:高価で重め・テカりにくい・スベスベ・サラサラ
本キーボードはPBTなので、安心して長期間使用できるかと思います。


キーキャップのプロファイルは、KDAです。
プロファイルとは:キーキャップの形のこと。大きく分けると「スカルプチャード(高さが異なる)」と「ノンスカルプチャード/フラット(高さが同一)」がある。規格が統一されていないため、メーカーによって形が様々。
本プロファイルの情報は調べても全然出てこなかったのですが、見た感じ「MDAの窪みが少ない版」かと思います。
高さがMDAより低くスカルプチャードなので、個人的にKDAの方がタイピングしやすい印象でした。


キーキャップの印字・色のバリエーション
キーキャップの印字方式は昇華型印刷です。
昇華型印刷とは:PBT樹脂に使用できる印刷方式で、熱を使用してインクをキーキャップに転写する印刷方法。
端的に言えば「剥げにくく劣化に強い」印刷方式のため、長期間仕様でも問題ありません。


キーボード・キーキャップの色は4色展開です。
- White
- Green
- Black
- Grey Black
色によってキーキャップのフォントや文字位置が違うので、買う前に公式で細かく確認した方が良いかと思います。
ちなみに、私が使用しているWhiteは左下印字で、フォントはポップな感じです。
余白が多く見えるので、シンプルな印象を受けますね。


キースイッチ・タイピング動画
続いて、キースイッチの詳細とタイピング動画です。
キースイッチ:(少なくとも)6種から選択可能
キースイッチは下記から選択できます。
- Gateron Pro Yellow(リニア)
- TTC Gold Pink(リニア)
- TTC Speed Silver(リニア)
- Quake Matte Switch(リニア)
- EPOMAKER Flamingo(リニア)
- EPOMAKER Budgerigar(タクタイル)
「少なくとも」と書いたのは、EPOMAKER公式サイトから選択できる軸が6種類だったからであり、CIDOO公式から購入すればもっと多くの軸が選択できる様子です。
ただCIDOO公式から購入するとキーボード本体が割高なので、EPOMAKER から購入したほうが良いと思い、今回は6種としています。
聞き慣れない軸が多いかと思いますが、その中でも今回使用しているのはリニア軸のEPOMAKER Flamingo。
Initial forceが35gf minの軽いタッチが特徴で、ルブ済みなので打鍵感も滑らか。かなり気に入りました。




本体色はピンク×紫のスケルトンという所もたまらないです。
スケルトンということでLEDを透過するのも、良ポイントですね。


ホットスワップ
ABM084はホットスワップが可能なので、好きなキースイッチを付け替えることができます。


また、10,000回のキースイッチ交換にも耐えうる耐久性を持ち合わせている、とのこと。
よって気軽に色々なキースイッチを試せるのは、大きなメリットだと思います。


タイピング動画
ABM084(+EPOMAKER Flamingo軸 )のタイピング動画はこちらです。
動画ではなかなか伝わりにくい部分かもしれませんが、本体内部で響く反響音が少ないので、キースイッチの心地よい音が直に伝わってきます。
キースイッチの試打にも良さそうなしっかりとした作りのキーボードだなと、改めて思いました。
アプリケーション
CIDOO独自のアプリケーション「Driver Management Software」を使用することで、自由にキーマップ等の変更を行えます。


(ダウンロード場所がとってもわかりにくいのでリンク貼っておきます。こちら。)
可能なカスタマイズは下記の通り。
- キーマップの変更
- マクロの設定
- LEDエフェクトの変更
- 個別キーのLED設定
- Music機能(※2)
※2:私のPC環境下では音楽連動機能が再現できず…
本キーボードはレイヤー機能・コンボ機能が存在しないため、キーマップ変更は文字通り、キーの変更しかできません。
必要最低限のキーマップ変更、という感じ。


特筆すべきは、個別キーのLEDが設定できること。
WASDキーや数字キーをライティングすることで、瞬時に各キーを判断できるようになります。


作成した色の設定は保存できるので、ゲームによって適宜呼び出して使用することが可能。
ゲームに対するカスタマイズ性能は、結構高いと思います。


LED
LEDのプリセットは19種類あります。


各プリセットはランダムカラーか単色か選択することが可能。
単色の場合はカラーサークルから好きな色を設定できるので、自由度は高めです。


光らせるとこんな感じ。
キーキャップが透過式ではないのでビカビカに光るわけではないですが、暗すぎず眩しすぎず、いい塩梅のライティングだと思います。




CIDOO ABM084のメリット・使用感レビュー
それでは、CIDOO ABM084を実際に使用したレビューと、感じたメリットをご紹介します。
反響音が少なく、非常に心地よい打鍵感
ABM84はタイピングの反響音が少なく、タイピングが快適で心地よいです。
恐らくPORONフォームが2枚内蔵されていることで、反響音が低減されているのだと思います。
PORONフォームとは:高機能ウレタンフォームのこと。他のウレタンフォームよりも微細・均一なセル構造をしているため、エネルギー吸収等に優れている。(PORON公式Web より一部抜粋)
本体を叩いてみると中身が詰まった音がするので、構造的にもしっかりしており、音が反響し辛いのかな、と。
約10,000円という価格帯からは想像できない、しっかりとした造りがとっても好感触です。


LEDカスタマイズ性の高さ
LEDのカスタマイズ性が高く、用途によっては大活躍すること間違いなしです。
特に、やはりゲーム用途で輝きます。
キーごとに細かくLED設定ができるので、様々なキーを瞬間的に押すゲーミング用途で使いやすいキーボードと言えますね。


また、好きな色が選択できるので、デスクに合わせたセッティングが出来るのも良ポイント。
身近なアイテムやマウス等の色に合わせオシャレに彩れば、モチベーションも上がること間違いなしです。


しっかりしたホットスワップ
ABM084に装着されているTTCカスタムEスポーツソケットは頑丈で安定性が高いため、ゲーム等の誤差が許されない場面で輝きます。
また、10,000回ホットスワップが可能とのことで、フランクに軸交換が出来る点は良い部分かと。
キースイッチ沼にハマる際の足がかりとなるキーボードとして、ピッタリの製品だと思います。
CIDOO ABM084のデメリット
使ってみてわかった、CIDOO ABM084のデメリットもご紹介します。
レイヤー機能・キーコンビネーションが使用できない
レイヤー機能・キーコンビネーション機能が使用できないため、キーマッピングの際の自由度は低めです。
レイヤー機能とは:レイヤーキーを押すことで、任意のキーマップを設定したレイヤーを呼び出せる仕組み。
例)BackSpaseキーのレイヤー1にDeleteキーを設定することで、レイヤー1キーを押しながらBackSpaseキーを押せば、Deleteキーを呼び出せるようになる。
レイヤー機能は、HHKBでいうFnキーですね。
これがあるだけで単純計算2倍のキーを扱うことが出来るので、ホームポジションからほぼ手を動かさずとも大体のキーにアクセスすることが可能となります。
効率性アップにおいてレイヤー機能は無くてはならないと思うので、本機能がないのは結構残念なポイントです。




続いて、キーコンビネーション機能です。
キーコンビネーション機能とは:1つのキーに、2つ以上のキーをマッピングする機能。
キーコンビネーション機能はレイヤー機能と組み合わせて使うことで、かなり便利になります。
例えば、Cキーのレイヤー1に「C+Control」を設定することで、レイヤー1キーとCキーを押すことでコピー機能を呼び出せるようになる、等。
割と無限大に活用方法が有るため、時短には欠かせない機能なんです。
これらのレイヤー機能・キーコンビネーション機能を手軽に使用するには、自作キーボード(Corne ChocolateやErgo The End等)を使用するのが一番手っ取り早いです。
はんだ付け等が必要なので、少々敷居が高くなってしまいますが・・。




また、既製品であればEPOMAKER社製のキーボード(TH80等)は付属ソフトで設定が可能となっています。


技適が通っていない
海外製キーボードあるあるですが、技適が通っていないため、基本的に有線で使用する他ありません。
結構な残念ポイントだと思います。


ただ、以前紹介したキーボード、TH80に比べType-C端子の接続口は広めなので、取り回しはし易いです。




どうしても無線接続がしたいのであれば、安心の国内メーカー、Filco社あたりのキーボードを選択すると良いかと思います。


配列のバリエーションは80%のみ
配列のバリエーションが80%のみであり、コンパクトさが低いのは悲しい所。
例えばEPOMAKERのTH80やNIZ PLUM Atomであれば様々な配列が有るので、ABM084も様々なバリエーションがあれば使いやすかったのかなと思います


特に、私のように机幅が狭かったり、マウスとの距離を最低限に抑えたい場合は60%前後がピッタリだと思います。
それら配列も選択できたら、最高でしたね。


CIDOO ABM084を買って幸せになれる人
ということで、下記一つでも当てはまった方は、「CIDOO ABM084」を買うと幸せになれるでしょう。
- 打鍵感が心地よいキーボードを探している方
- 耐久性が高く、安定したキーボードを使用したい方
- 仕事もゲームも、本気で挑みたい方
CIDOO ABM084は、80%レイアウト・ホットスワップ対応のメカニカルキーボードです。
PORONフォームが二層構造になっているため反響音が少なく、打鍵感はかなり心地よい印象を受けます。
また、ホットスワップの頑丈さや本体の重量も相まって、末永く使えるキーボードです。


LEDも細かく設定できるため、ゲーミング用途にもバッチリ。
レイヤー機能やキーコンビネーション機能が使用できない部分は残念ですが、普通に使用する分には素晴らしい出来だと思います。


CIDOO ABM084 まとめ
最後にABM084のデメリット・メリットをおさらいしましょう。
PORONフォームという中敷きを敷くことで、ここまで良い打鍵感が出るのか・・と感心しました。
キースイッチを試す際のベンチマークとしても良いキーボードだな、と思った次第です。
貴方も、ABM084を使用して心地の良い・安定した打鍵感を得ながら、仕事・業務をバリバリ行ってみませんか?