Shokz OpenFitレビュー。オープンイヤーとは思えない音質のイヤホン
じわじわと流行りつつあるオープンイヤー型イヤホンに「装着感の快適さ」と「高音質」を兼ね備えた製品が爆誕しました。
その名も「Shokz OpenFit」。
骨伝導イヤホンで有名なShokz社が開発した、装着感と音質、全てが極上のオープンイヤー型イヤホンです。
個人的に感動したのは、オープンイヤー型らしからぬその音質。
開放型のイヤホンはシャカシャカしたイメージがあると思いますが、OpenFitはしっかりと低音を響かせてくれます。
更に快適な装着性や、届ける・聴くどちらも優秀なマイク等、今までのオープンイヤー型イヤホンの常識を覆す高機能っぷり。
使ってみて、驚きの連続でした・・
今回はそんな Shokz OpenFitをクラファンにて購入しましたので、メリット・デメリットを含めてレビューしていきます。
- フィット感が良く、装着感が抜群
- オープンイヤーとしては、かなり満足な音質
- 「耳を塞がずに音楽が聞こえる」快適さ
- マイクの性能が高く、通話・会議にもってこい
- 充電ケースが大きく、無接点充電非対応
- 耳掛け式であるため、耳への負担はゼロではない
- 価格が高い
Shokz OpenFitの概要
まずは、Shokz OpenFitの概要をご紹介します。
Shokz OpenFitとは
Shokz OpenFitとは、オープンイヤー式の「ながら聴き」イヤホンのことです。
特徴は下記の通り。
- 耳に付けていることを忘れるレベルの装着感
- オープンイヤー式とは思えない明るい高音と重低音
- AIコールノイズキャンセリング機能による、高性能マイク搭載
- 最大28hの再生時間、5分の急速充電対応
- IP54の防水性能
- マルチポイント対応(※)
※:2023年8月のアップデートでマルチポイントに対応しました。
Shokz OpenFitのスペック
Shokz OpenFitのスペックは下記の通りです。
製品名 | OpenFit |
---|---|
メーカー | Shokz |
タイプ | 完全ワイヤレスイヤホン |
重量 | 6.2g(片側) |
防塵防水性能 | IP54 |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 |
対応コーデック | SBC、AAC、aptX |
ドライバー | カスタマイズ・ダイナミック・ドライバー |
周波数特性 | 20Hz-20kHz |
最大駆動音圧レベル | 110dB±5dB |
バッテリー駆動時間 | 最大28時間(充電ケース使用時) |
充電時間 | 約2時間 |
急速充電機能 | 5分で約1時間再生可能 |
AIコールノイズキャンセリング機能 | 搭載 |
価格 | 約25,000円(一般発売前) |
Shokz OpenFitの付属品
- OpenFitイヤホン
- 充電ケーブル(USB Type-C to USB A)
- 充電ケース マニュアル・保証書
Shokz OpenFitのレビューとメリットについて
続いてShokz OpenFitをレビューしつつ、製品のメリットをご紹介します。
本体ケースは少々大きめ・充電は有線
まずは本体を収納するケースから見ていきましょう。
本体ケースは充電器を兼ねていて、幅はそこそこ大きめ。私が所持しているAirPods Proやambieイヤーカフに比べると、その大きさがわかると思います。
充電端子はケース上側についています。無接点充電に対応していないので、有線(USB Type-Cケーブル)充電が必要です。
また、充電中はケース下のインジケーターが点灯し、充電中のステータスがわかる仕組みとなっています。
重さはイヤホン込みで約75g。すごく軽いとまではいかないですが、持ち運びには困らない重さかと思います。
イヤホン本体はコンパクトで、着け心地快適
イヤホン本体の大きさは、思ったより小さめです。
勝手に「平成初期に流行った耳掛けイヤホン」みたいなデカさを想像してました
イヤホンの音が出る部分は鼓膜部分に1つと、上下にそれぞれ1つづつ、計3つ存在しています。
上下のスピーカーから外に音が漏れそうなものですが、逆位相を用いて鼓膜に向いている以外の音を大きく打ち消しているので、音漏れは想像以上に少ないのでご安心を。
「逆位相で打ち消す」とは:外部からの騒音を打ち消すために逆位相の音(聞こえている音の波と逆の波)を発生させ、互いを打ち消すことで騒音を減らす技術のこと。
曲送りや通話開始は、イヤホンに内蔵されたタッチパッドで操作できます。操作方法はダブルタップとプレスアンドホールドの二種類。
しかも、Shokzアプリで好きな操作を割り当てられるので、結構便利に使用できます。
目を引く耳掛け部分「ドルフィンアークイヤーフック」は、人間工学に基づいた形をしているとのこと。
フックには形状記憶素材が使われているので、耳が大きくても小さくても良い感じにフィットします。
本体の重さも16.5gと、かなり軽め。と言ってもAirPods Proより多少重いですが、まだまだ軽い部類に入ると思います。
また、耳に触れる部分には「リキッドシリコン」と呼ばれる柔らかい素材が使われているので、長時間の装着でも快適なんです。
連続再生は7時間・最長28時間の再生が可能
バッテリーの持ちは、1回のフル充電で7時間ほど連続再生が可能。かつ充電ケースを用いれば最長28時間の再生が可能とのことで、長時間の外出ユースでも大丈夫ですね。
また、5分間充電すれば1時間ほど使用できるとのことで、例えば会議前にバッテリーが切れそうな状況でも、どうにかなります。直前で充電切れに気付いてもセーフ。
音質:オープンイヤーとしてはかなり満足な部類
音質ですが、「カスタマイズ・ダイナミック・ドライバ」と「DirectPitch™ + OpenBass™」のお陰で、オープンイヤー式とは思えないレベルです。
特にビックリしたのは低音。
ロックを聴けばベースの音が聴こえますし、ダンスミュージックを聴けばシンセベースが響きます。これは、一昔前のオープンイヤー型イヤホンからは考えられない進化です。
私が愛用しているambieイヤーカフと比較しても、音質の差は歴然でした。ambieはどちらかというとシャカシャカした音ですが、OpenFitは高音・低音がしっかりと鳴っています。
流石にカナル式やオープンヘッド式と比べると音圧も鳴りも足りないですが、オープンイヤー式の中では圧倒的に高音質だと感じました。
ただオープンイヤー式なので、音質は外の環境音にかなり左右されます。
前述の低音に関しても静かな環境で聴けば問題ないのですが、雑音の多い電車や飛行機では音量をかなり上げない限り聴き取りにくいです。
しかし、音量を上げすぎると音漏れしてしまうので、ここは悩ましい所かと。
ただ音漏れに関しては、かなり少ない印象を受けました。隣りに座ってよく耳を澄ませばシャカシャカ聞こえるかも・・・レベルであり、一般的なオープンイヤーより格段に遮音性が高いです。
とは言ったものの音漏れがゼロな訳ではないので、静かな場面では音量に注意して使用するのが良いと思います。
マイクの性能が高く、通話・会議にもってこい
マイクは「AIコールノイズキャンセリング」という技術によって周囲のノイズが自動的にフィルタリングされ、相手の声をクリアに聞くことが可能。
かつこちらの声はマイクが2個搭載されていることで、相手に聞き取りやすい声を届けることができます。
実際に街中やテレビを点けながら通話してみましたが、相手型の声はかなり聞き取りやすく、こちらの声もはっきりと届いている印象でした。
よって、リモートワーク下のWeb会議ではバリバリ活躍すること間違いなしです。
Shokz OpenFitのデメリット
次に、Shokz OpenFitのデメリットについてご紹介します。
耳掛け式であるため、耳への負担はゼロではない
「ドルフィンアークイヤーフック」や「リキッドシリコン」を持ってしても、やはり耳掛け式、耳への負担はゼロではありません。
恐らく一般的な耳を持っている方は長時間快適に過ごせるかと思いますが、私は激弱な耳(※)を持っている関係で、体感2〜3時間くらいから耳が痛くなってきました。
※激弱な耳:耳が小さく神経質であり、耳掛け式のイヤホンやオーバーヘッド型のヘッドフォンを用いるとすぐに耳が痛くなるタイプのこと。オーバーヘッドが軒並みダメなので、ヘッドフォンQOLが低めの人種。
ただ、一般的な耳掛け式イヤホンやオーバーヘッド型のヘッドフォンに比べると、耳への負担はかなりマシな方です。痛みはあれどそんなに強くないので、少々違和感を感じながらも4〜5時間は装着することができました。
もし私のように弱い耳を持っていて、かつ装着時の違和感をほぼゼロにしたい!のであれば、ambieイヤーカフをお勧めします。
音質に関して言えばOpenFitより劣ってしまいますが、装着感の無さはambieイヤーカフの方が優れています。誇張なしに装着していることを忘れるレベルです。
かつambieイヤーカフはオシャレさも兼ね備えているので、ファッション的な部分でもアドバンテージがあります。
OpenFitとambie、それぞれを比較した際のメリットをまとめましたので、購入時の参考にしてください。
イヤホン名 | メリットの比較 |
---|---|
OpenFit | 音質が良い マイク性能が高い(AIコールノイズキャンセリング・デュアルマイク) 連続再生時間がambieより1時間長い(7時間) |
ambie | 耳への負担がほぼゼロ コンパクト・おしゃれでスマート カラーバリエーション豊富(別売りソックス) |
性能のOpenFit、おしゃれでカジュアルなambieって感じですかねー。
充電ケースが大きく、無接点充電非対応
充電ケースが大きいことや、無接点充電が非対応な部分は少々残念です。
正直、ポケットに入れて持ち歩けるサイズではないので、必然的にバッグに入れることになります。
よって、バッグにいちいち入れるのが面倒だったり、バッグの大きさを加味する必要があったりと、少々めんどくさいのも事実。
ただ、そもそも環境音に音質が左右されるOpenFitを持って遠出するかと言われれば、私はその使い方は想定していません。
よって個人的には、ケースの大きさはあまり問題ないと思っています。
- リモートワークでのWeb会議
- 自宅周辺でのランニング
- 子育て・家事
無接点充電に関しては、いつか対応してほしいなあと願います。手軽さが段違いなので・・。
AirPods Proの無接点充電に慣れてしまったが故の悩みです。
価格が高い
価格は約25,000円と、かなり高め。少し金額を足せばSONYやBOSEのノイキャンイヤホンを購入できる価格帯です。
ただ、もしオープンイヤー式のイヤホンを探していて、かつ音質・マイク性能も妥協したくない場合は、OpenFitを買う選択肢しかないと思います。
要するに、この金額を捻出するしか選択肢がありません。金を貯めるしか無いのです。
と言っても今回私はたまたまクラファンで21,000円(4,000円引き)で購入しましたが、仮に25,000円だったとしても購入していたと思いますし、その価格の価値は十分にあるなあ、と感じました。
保証も2年ほど付いているので、長期間安心して使い倒せる、唯一無二のオープンイヤー型イヤホン。
迷っているのであれば買いですよ。
総評
総評としては「オープンイヤー式で音質も快適さも両立させるなら、OpenFit一択」です。
音質に関して言えば、やはり低音の出がかなり良いですね。これに関しては、正直オープンイヤーの常識を覆すレベルだと思いました。
装着具合ですが、耳にフィットする「ドルフィンアークイヤーフック」や、耳に接する部分に使用されている「リキッドシリコン」によって、かなり快適です。
また、マイク性能が高いのも良ポイント。昨今Web会議の機会も多いので、声が届きやすく・聴き取りやすい仕組みは素晴らしいの一言。音楽鑑賞にも、会議にもバリバリ使えます。
一番のデメリットは価格面ですが、逆に言えば価格面をなんとか出来るのであれば購入して損はないと思います。
それくらい先進的で、満足度の高いイヤホンです!
Shokz OpenFitまとめ
最後にShokz OpenFitのデメリット・メリットをおさらいしましょう。
総評でも書きましたが、個人的に最近使ったガジェットの中で1・2を争うほど感動しました。
「え、今オープンイヤーってこんなに音質良いんだ」と。「今のイヤホンって、シャカシャカしないんだ」と。
昨今はイヤホンと言ったらワイヤレスなので、私自身あまり音質に拘らなくなってきていましたが、やはり音が良いのは良いものだな・・・と思いました。
まさかオープンイヤー式のイヤホンで気付かされるとは・・・
貴方も時代の最先端を行くオープンイヤー式イヤホン「OpenFit」をストレスフリーに装着して、新たな音楽体験をしてみませんか?